第12回目の講座を開催しました
2025.12.20 津山高専多目的ホール/岡山サテライト教室(岡山県生涯学習センター)
本企画では、広く受講機会を供与するため県南地域の受講希望者を対象とした「岡山サテライト教室」を岡山県生涯学習センターに設置して受講生が協働して学ぶ場を確保し、本校に通学すると同等の教育を展開していきます。
今回の講座は岡山サテライト教室と津山高専をオンラインで結び、メインテーマとして「理数系学びのジェンダーギャップの解消」と「津山洋学と国際情勢(蘭学者が見た世界)」の講演会を実施しました。
我が国には、女の子らしくとか、男の子らしくという古い概念が今もなお残っています。このようなバイアスが、女性の社会進出、特に科学や研究職へ進出の障害になっていることは否めません。小学生では理科や算数が好きな女子は多いが、中・高・大・大学院と進むにつれて理系女子はどんどん減っていく傾向にあります。
そこで、今回は、日本技術士会中国本部岡山県支部の支援を得て、女性技術者のロールモデルを招聘し、“ジェンダーギャップの解消”をねらいとして講演いただきました。最初に技術士制度について説明を受けた後、講師の女性技術士から、自分が目指してきたもの、やりがい、困難(ジェンダー関連)に対して対処対応したこと、現在の状況などについてお話いただきました。また、「ジェンダーギャップについて考えてみよう」・「自分のこと(将来の夢)について考えてみよう」のワークシートを使ってグループワークを行いました。受講生は、身近なジェンダーギャップや将来の夢について考え共有することで、自分の職業選択についてジェンダーフリーな意識を育むことができたと思われます。
続けて、津山洋学資料館から講師をお迎えし、グローバル教育の一環として、同館の企画展「蘭学者が見た世界」の内容をベースとして、「津山洋学と国際情勢(蘭学者が見た世界)」をテーマに講演いただきました。講演では、江戸時代末期から明治初期にかけての諸外国と日本の関係や、幕末の対外交渉で活躍した箕作阮甫の業績や、箕作省吾が刊行した日本初の世界地図である「新製輿地全図」(しんせいよちぜんず)についてお話いただきました。
最後に、情報システム系宮下先生(津山会場)・コーディネータの吉富先生(岡山サテライト教室)による探究活動指導として、2月に行われる「探究活動発表会」の発表方法や第二段階プログラムの募集要項について説明しました。
写真は、「理数系学びのジェンダーギャップの解消」と「津山洋学と国際情勢(蘭学者が見た世界)」の講演会のようすです。

次回は1月10日(土)に「生物実験」,「SDGSの講座(学生メンター独自企画)」を実施します。
