活動報告
第8回目の講座を開催しました
2022.11.26 津山高専 マルチパーパスルーム(生物)・多目的ホール
第8回目は、先進科学系の高木先生の指導で、生物実験「大腸菌から組換えタンパク質を取り出してみよう」の講座を実施しました。
大腸菌は遺伝子組み換え技術が確立しており、培養速度が速く安価な培地で培養できることから、広く応用が行われています。
今回の実習では、培養された遺伝子組み換え大腸菌から組オワンクラゲのタンパク質(GFP)を取り出し、一連の精製手順を体験しました。また得られたGFPを使ってタンパク質の性質についてより詳しく学びました。
続けて、1期生、2期生による修了生講演を実施しました。
まずは、現在第二段階(佐藤研究室)で砂時計と水時計について研究を行っている2期生(中3)が、『水時計のひみつ Part4~「マリオットのビン」で水の流れを科学する~』という研究テーマで発表を行いました。この研究発表は、先日行われた第17回「科学の芽」賞(筑波大学主催)で見事奨励賞を受賞しており、現在探究活動を行っている第一段階の受講生にとって、とても良い刺激となったようです。
また、現在津山高専2年に在籍する1期生が、ジュニアドクター育成塾を受講しようと思った動機や科学コンテストでの発表・表彰実績、将来の夢等について講演し、「納得するまで諦めずに頑張ってほしい」とエールを送りました。
後半の、シニアメンターの吉富先生による探究活動では、各自行っている研究の進捗状況についてグループディスカッションを実施しました。また、「消える妖精」のワークショップを実施し、不思議な数理を学びました。
写真は、生物実験の講座と修了生講演のようすです。
次回は12月3日(土)に「電子回路実験~無安定マルチバイブレータによるLED点滅~」の講座を開催します。
「ジュニアドクター育成塾サイエンスカンファレンス2022」に参加しました。
2022.11.12~13
11月12日(土)・13日(日)は科学技術振興機構主催の「ジュニアドクター育成塾サイエンスカンファレンス2022」がオンラインで実施されました。
初日の12日(土)は全国29機関53件のジュニアドクター育成塾の受講生による研究発表が行われました。
本校からは第二段階受講生の中1男子2名(西尾研究室所属)が「センサー・タイマー・モーターを用いた生活サポートアイテム」、小6女子・中2男子(中村(直)研究室所属)が「モータを使った移動体の製作」というテーマで研究発表を行い、見事、「センサー・タイマー・モーターを用いた生活サポートアイテム」はプレゼンテーション賞、「モータを使った移動体の製作」はチャレンジ賞を受賞しました。
また、13日(日)は交流会が行われ、本校からは第二段階中3男子と小6女子が参加しました。
交流会では「月開発会議~あなたの選択が未来をつくる~」、「もう選べない?未来のお寿司」をテーマとしたワークショップが行われ、「月開発」や「水産資源」について多様な意見を持った人と対話をしながら自分の考えを深めるとともに、さまざまな価値観に触れながら、これからの社会や行動について考える機会となりました。
写真は研究発表をしている受講生の様子です。
たたらの総合博物館和鋼博物館」の見学に行きました。
2022.9.24 島根県安来市
第7回目は、日本の伝統的製鉄法の「たたら」に関する日本で唯一の総合博物館である「和鋼博物館(島根県安来市)」の見学に行きました。
ここでは、「たたら」を再現して炎を燃やし、製鉄の様子が体感できる展示室や、鉄ができるまでの工程を解説する映像のほか、国の重要有形民俗文化財にも指定、明治時代に作られたという送風装置「天秤ふいご」などの実際に使われて いた製鉄用具が展示されています。
今回は、砂鉄の採集方法である“鉄穴流し(かんなながし)”の模型装置を使って、砂鉄と土が分離される実験も体験できました。
これらの見学・体験を通じ、江戸時代から明治にかけ中国山地で盛んに行われていた製鉄について学びました。
写真は、館内の見学と「鉄穴流し」の体験のようすです。
次回は11月26日(土)に「大腸菌から組換えタンパク質を取り出してみよう」の講座を開催します。
第6回目の講座を開催しました
2022.10.22 津山高専 第一共通実験室・多目的ホール
第6回目は、電気電子システム系の中村直人先生とその研究室の学生の指導の下で、2足歩行ロボット制御プログラミングを学びました。
まずは、ロボットの基本的な動作をさせることによって、その機構を動作させる面白さを経験。続けてプログラミングを実施し、ロボットの動作確認をすることで、プログラムの役割を学習しました。さらに、オリジナルな動作のプログラミングを行い、ロボットの動作を確認しました。これらを通して、アクチュエータ、センサと制御回路の関係を学ぶことができました。
また、シニアメンターの吉富先生のワークショップでは、モーターなどの駆動装置や特別な制御装置を必要としない歩行形態である受動的動歩行をする“受動歩行ロボット(トコトコ人形)”を製作しました。
この製作により、ロボット歩行の基礎として静歩行と動歩行があることや、制御方法として、アクティブ制御(能動制御)とパッシブ制御(受動制御)があることを理解しました。
写真は、二足歩行ロボット制御プログラミングを学ぶ受講生と、受動走行ロボットの講座のようすです。
次回は11月12日(土)に「和鋼博物館(島根県)」を訪問します。
IKOMAロボテック株式会社・なぎビカリアミュージアムを見学しました
2022.10.1 IKOMAロボテック株式会社(津山市)・なぎビカリアミュージアム(勝田郡奈義町)
第5回目は、「IKOMAロボテック株式会社」と「なぎビカリアミュージアム」の見学に行きました。
午前中は地元津山市に本社を置く、最高水準の技術力をほこるロボットシステム開発企業である「IKOMAロボテック株式会社」を訪問しました。
まず初めに社長の生駒様より“起業した経緯”や“客のニーズを掘り起こし、イメージを形にしていく作業の大切さと難しさ”などをお話しいただき、夢を忘れないで努力することの大切さを教えていただきました。また、工業見学を通して、ジュニアドクター育成塾で学習していること(ロボット、プログラミング、3D-CADなど)が、実際の社会で使われている現場を見ることができ、科学技術への関心を深めることができました。
午後は奈義町周辺で産出するビカリア(既に絶滅した巻貝)を中心とした、生命の長い歴史を物語る貴重な動植物化石を展示しているなぎビカリアミュージアムを訪問しました。
ここでは、マングローブの生い茂った当時を再現したジオラマ、地層の断面に露出した自然の状態の化石などを見学し、続けて化石発掘を体験しました。
写真は、IKOMAロボテック株式会社工場見学と、なぎビカリアミュージアムの化石発掘体験のようすです。
次回は10月22日(土)に「二足歩行ロボット制御プログラミング」の講座を開催します。